ソロ登山者にとって雪山登山はハードルが高い
登山をしている人が必ずぶち当たる欲望。
雪山に登ってみたい。
筆者は登山を始めて1か月でこの欲にぶち当たり、思い立ったらすぐに行動しないと気が済まない性質なので、ソッコーで雪山デビューしてしまいました。
雪山登るのにソロで勢いでチャレンジしてしまったことには少し反省しつつも、雪山に登っていなかったら登山にハマっていなかったし、登山にハマっていなければ北アルプスの絶景にも出会えてなかったので、本当に良かったなと思っています。
ただ、ソロ登山者が雪山に足を踏み入れるというのは、とてもハードルが高いのです。
雪山装備、何を揃えたらいいかわからない。
雪崩っていつどこで起こりやすいのかわからない。
普通に遭難しそう。
無雪期と比べてコースタイムがどれくらいかかるのかわからない。
加えて装備も高額ですしね・・・。
それでもやっぱり雪山に登ってみたい!でもソロで初めてでも登っていいものか悩んでいる方へオススメする関西の雪山デビューにピッタリな雪山を紹介します!
自己紹介(登山歴)
本題に入る前に簡単に筆者の登山レベルをご紹介。
2020年末にソロ登山を始め、登山歴はまだ1年ちょいです。
雪山登山デビューは1年前の2021年1月。
そのまま雪山にハマり、賤ケ岳(421m/滋賀県)、綿向山(1,110m/滋賀県)、伊吹山(1,377m/滋賀県)に登り、無雪期は1,000m前後の関西の山を登っています。
2021年秋にはソロで北アルプスの立山連峰を山小屋1泊で縦走しました。
周りに登山が趣味な友人もおらず、登山の知識はほぼネットで仕入れています。
週1~2日でキックボクシングで鍛えているので、体力には自信ありな30代後半女子です。
雪山初心者でも雪山の醍醐味を味わえる関西の山
関西で雪山初心者がまず登るべき山は、
賤ケ岳(しずがたけ)
です!
そう、あの賤ケ岳の戦いの賤ケ岳です。
賤ケ岳は琵琶湖の北にあり、琵琶湖と余呉湖を分断しており、頂上からは琵琶湖と余呉湖はもちろん、伊吹山までも見渡せる絶景パノラマビューが楽しめる山なのです。
冬季以外は「賤ケ岳リフト」が営業しており、山頂までリフトで6分で行けてしまいますが、冬季は歩いてしか登ることができない山です。
賤ケ岳が雪山初心者にオススメな5つの理由
- 標高421mと低山ながらしっかり雪が積もっている
- 冬でも登山客が多い
- 登山ルートがシンプルで分かりやすい
- 車でも電車でもアクセス可能
- 低山ながら頂上の景色が絶景
①標高421mと低山ながらしっかり雪が積もっている
賤ケ岳は琵琶湖の北の滋賀県内でも一番雪が降るエリアにあります。
豪雪地帯にある為、雪が積もっている期間が長くかつしっかりと積もっていることが多いです。
低山の雪山で雪山デビューしようと思っていたけど、雪がしっかり積もる前に春が来てしもうた!なんてことにはなりません。
12月からしっかり雪が積もっていることもあるので、シーズン始めから登ることができるので何度も登って雪山練習なんかもできちゃいます。
②冬でも登山客が多い
賤ケ岳は本格的な雪山に登る前の馴らしに登ったり、雪山装備の点検やスノーシュー遊びに来られる方が多い山なので、雪が積もっていると登山客が多い傾向にあります。
やっぱりソロで初めてとなると心細くなったり、不安になったりしますが、山で登山客の方とすれ違ったり、先行する方がいらっしゃると心強いですよね。
それに先行の登山者がいるとトレースがついているので、雪を掻き分けてラッセルする必要もないので随分と山歩きが楽になります。
それにトレースがついていると道迷いの確率も下がりますしね!
ただ、トレース付けた人が迷ってたら終わりですけど・・・
③登山ルートがシンプルで分かりやすい
賤ケ岳は余呉駅側、余呉湖側、木ノ本側の3つの登山口のいずれかから登る方が多いのですが、そのルートも分かれ道は1か所しかありません。
雪が積もっていると標識も見逃しやすいので、分かれ道が少ないというのはポイント高いですね。
④車でも電車でもアクセス可能
最寄はJR北陸線の余呉駅です。
京都駅からは直通の新快速で1時間36分。
余呉湖から一番近い登山口までも徒歩で10分以内というアクセス良さです。
また、登山口にはそれぞれ駐車場もあるので、車でのアクセスも可能です。
⑤頂上の景色が絶景
やっぱり山に登るモチベーションになるのが頂上もしくは道中の眺望ですよね。
賤ケ岳は、琵琶湖ビュー、余呉湖ビュー、伊吹山ビューとパノラマの絶景を楽します。
慣れない雪山で体力を消耗して心が折れそうになっても、絶景が待っていると思えば頑張れますよね。
オススメの登山ルート
私がオススメする登山ルートは、余呉駅から余呉湖畔を歩き、国民宿舎余呉湖荘
余呉湖は湖北八景の一つで、景色が美しいので必見です。
賤ケ岳登頂後は、ピストンで戻るのではなく、大岩山を縦走して余呉湖観光館近くの登山口に下りてくると、余呉駅までも徒歩10分以内で行けます。
車でのアクセスの場合、余呉湖観光館に車を駐車しておけば、車を取りに戻ったりする必要もありません。
はじめての雪山登山のチェックリスト
雪山装備をしっかりと揃える
基本、無雪期の山で使っているもので代用できるものは少ないです。
ヘッドランプとかロンTとか厚手の靴下くらいでしょうか。
普段トレッキングポールを使われている方は、先っちょをスノーバスケットに替えないといけないのでご注意を。
また、アイゼンに関しては、雪山初心者はチェーンスパイクと10本爪のアイゼンがあれば大丈夫です。
初心者が登るような雪山で12本爪のガチなアイゼンが必要になるような山はほぼないはずです。
逆に12本爪で前に爪が突き出していると歩きにくいですし。
スノーシューは私は持っていませんが、予算に余裕があれば持っていくと雪山を楽しめると思います。
賤ケ岳なんかはスノーシュー遊びに来られている方も多いです。
あとよく雪山登山の写真で見る斧みたいなピッケルですが、これも初心者に関しては不要です。
トレッキングポールで十分です。
まずは10本爪アイゼンやトレッキングポールで登れる山をこなしてから、次のステップに行く際に12本爪アイゼンやピッケルが必要になってくると思います。
次のステップへ進む際には、装備の追加購入と雪山講習の受講が必須ですね。
ソロ登山では知識の限界があります。
私が雪山登山を始めた際に準備したものについては、コチラの記事からどうぞ。
ちなみに雪山登山の装備を揃えようと思うと、かなり費用がかかります。
まだ本格的に雪山を登るか決めていないけど、一度登ってみたい!という方は、借りれるものはレンタルで賄うというのも一つの手です。
登山用具のレンタルショップなるものがあり、オンラインでレンタルできてしまいます。
便利な世の中ですね。
雪山登山の服装について
ちゃんとした雪山登山装備についてはモンベル公式HPを確認してください。
ただ、正直、登山ウエアの「レイヤリング」だとか、「シェル」だとか横文字で説明されてもよくわからないので、筆者が雪山登山時に着ている服装を紹介します。
上半身(下から)
・長袖スポーツインナー
吸湿速乾のやつです。寒いからってヒートテックを着たり綿素材のインナーを着ると、汗冷えして凍えます。
ヒートテック、だめ、ゼッタイ。
・ロンT(登山用)【ベースレイヤー】
私は真夏以外の3シーズン同じものを着ています。吸汗速乾で汗をかいても汗冷えしません。
機能はもちろんですが、ノースフェイスというだけでちょっとオシャレ感が出てオススメです。
・薄手のフリース【ミドルレイヤー】
いつも家から薄手のフリースを着ていきますが、登り始めると暑くなるので脱いでいることが多いです。着ているのは家から登山口までの移動中と休憩中くらいです。
・アウター【アウターレイヤー】
冬用の防水吸湿のストレッチが効いたアウターです。触り心地はカッパのようにペラッペラです。
普段の生活でウールのコートやダウンをアウターとして着ていると不安になる薄さです。
ただ、この薄さでも登山中はもちろん、家から登山口までの道中でもあまり寒さを感じたことがないから不思議です。
しかもこのミレーのティフォン5000ウォームストレッチは動きやすく、どれだけ汗をかいても蒸れる不快感を感じたことがないので、超オススメです!
上半身は以上です!
雪山なのに大丈夫!?と不安になられた方がほとんどだと思いますが、意外にこれだけでいけてしまいます。
肝はいかに汗冷えをさせないかということなので、寒いと思ったら着る、暑いと思ったら脱ぐということを徹底してください。
一度に大量の汗をかくと汗冷えの原因になるので、一番汗をかきやすい登り始めはペースを上げ過ぎないように気を付けないといけません。
あと筆者は服が濡れた時と強風で体が冷えたときの為に、1枚予備のフリースを持参しています。
下半身(下から)
・腹巻パンツ
筆者は胃腸の弱さでは日本で5本の指に入るのではないかというほど胃腸が弱いので、普段の生活でも欠かせないアイテムとなっています。
・防水パンツ
雪山は防水パンツはマストです。
下にスポーツレギンスは履いたり履かなかったり、まちまちです。
膝下はゲイターと厚手の靴下で結構暖かいです。
情報収集
これは雪山に限ったことではないですが、必ず登山ルートや天候は事前にチェック!
登る予定の山を近々で登った方のYAMAPの活動日記はとても参考になります。
必ずチェックしましょう!
あと何よりも大事なのが、天候が良い日に登ること!
これ、大事です。
低山とはいえ、吹雪の日でホワイトアウトするようなことがあれば、遭難や道迷いのリスクがあります。
必ず天候の良い日を選びましょう。
但し、賤ケ岳のような雪崩のリスクがほぼないような山であればよいですが、同じ滋賀でも伊吹山は雪崩が起きる山なので、ドカ雪の後の気温の高い晴れの日は雪崩のリスクがあります。
体力に不安があるのなら登らない
雪があってもなくても、体力に不安がある場合は登らない。
特にソロでの登山はすべて自己責任です。
何かあっても誰も助けてくれないですし、疲れてふらついて滑落しても誰にも気づいてもらえません。
また、途中で体力に不安を感じた場合は、引き返す勇気を。
ソロ登山は自己責任。
普段の自分よりも慎重に。
まとめ
今回は周りに登山を趣味でやっている人がおらずソロで登山しているけど、雪山に登りたい!でも一人で雪山登っちゃって大丈夫?と思っている山男・山女さんへ雪山デビューにオススメの関西の山を紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
無雪期の山と違う絶景を見られる雪山ハイク。
是非ともこの感動を多くの人と共有したいものです。
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