祇園祭のハイライトの山鉾巡行
ご存知でしたか?祇園祭のハイライトの山鉾巡行は元々は「前祭(さきまつり)」と「後祭(あとまつり)」の2回行われていましたが、1966年に合同化され、2013年までは前祭巡行の7月17日にすべての山鉾が巡行していたのです。
1000年以上続く祭を元の形に戻そうという機運が高まり、2014年に49年ぶりに前祭と後祭が復活しまし、
2023年現在では、前祭に23基、後祭に11基の山鉾が立てられ、それぞれ17日と24日に巡行しています。
一度に2回も巡行を見られるようになってオタク的にはハッピー!
後祭のちょっと面白い楽しみ方
後祭は11基の山鉾しか立たず、前祭の23基と比べてかなり小規模。
お囃子を持っている山鉾も、後祭では北観音山、南観音山、鷹山、大船鉾の4基のみ、
前祭では宵山(山鉾巡行の前日)には屋台が出て、烏丸通りと四条通が歩行者天国でお祭り騒ぎですが、
後祭は屋台も出ず歩行者天国にもならないのでかなり落ち着いた雰囲気です。
とはいえ少ない山鉾にも関わらず、後祭には裏技的というのか雑学的というのか裏メニュー的な楽しみ方があるので、紹介しちゃいます!
これを知っていたらアナタも祇園祭オタク!
この鳥なんの鳥?(北観音山・南観音山・鷹山)
鉾と山の違いは例外はあるものの、鉾は木にシンボルを飾っており、山は真松を立てていることです。
下の写真のように左の長刀鉾は鉾頭に大長刀を付けており、右の鷹山は真松を立てています。
後祭の4基の曳き山のうち3基がこの真松に鳥を乗せています!
もちろん本物ではありませんが。
北観音山はオナガドリ
北観音山の真松にはオナガドリがとまっています。
2013年までは江戸時代の絵図をもとに、北観音山に鳩、南観音山にオナガドリを乗せていましたが、新たに発見された文献により、実際は逆であったことがわかり、2014年より入れ替えて北観音山に木彫りのオナガドリが乗っています。
南観音山は鳩
北観音山の項でのとおり、南観音山は2014年から鳩を乗せています。
鷹山はキジ
2022年より巡行に復活した鷹山はキジを乗せています。
今年、忙しそうにしている鷹山の役員さんに聞いたところによると、鷹山は鷹匠、樽負い、犬飼いの3体の御神体が3あり、狩りの様子を表していることから、獲物であるキジを真松に乗せているのだそう。
昔の文献や絵図をもとに鳥がつけられており、理由はよくわかりませんが前祭では見られないものなのでとても興味深いですよね。
舳先が毎年違うって本当?(大船鉾)
山鉾の中でも人気が高い、船鉾(前祭)と大船鉾(後祭)。
その人気度高い大船鉾の舳先が毎年異なるって知っていましたか?
実は、大船鉾の舳先は、龍頭と大金幣を年ごとに交互に飾っています。
2022年は龍頭、2023年は大金幣でした。
なんで舳先が二つあるのかといいますと、大船鉾の四条町は明治2年まで北四条町と南四条町に分かれており、隔年で鉾を出しており、北四条町は龍頭、南四条町は大金幣を飾っていたことに由来しています。
御神体をぐるぐる巻きにして暴れるってどゆこと?(南観音山)
後祭の宵山で奇祭という言葉がピッタリな行事が南観音山で行われます。
なんと御神体である楊柳観音を布でぐるぐる巻きにして、蓮台に括りつけて「わっしょい!わっしょい!」と担いで町内を3回周るという荒行が行われます。
こんな扱われ方している御神体が日本において他にいらっしゃるのでしょうか?
翌日の山鉾巡行で暴れないように今のうちに暴れさせておくとかおかないとか・・・
柳の枝ってもらえるの?(南観音山)
南観音山は巡行の際に柳の枝を右後ろに飾って巡行します。
実はこの柳の枝を、巡行後に南観音山の町会所に帰った来た後に切り分けて授与していただけます。
この柳の枝を持ち帰って玄関に飾ると無病息災のご利益があると言われています。
粽のようなものですね。
コチラは「授与」というよりも「争奪戦」という言葉がピッタリな授与風景。
参戦される方は怪我のなきよう宜しくお願いします。
私はなんとか毎年ゲットできております!
まとめ
後祭は地味な祭りではありません!きっとこれで皆さんの後祭への見方が変わったことでしょう。
是非来年の祇園祭は後祭まで余すことなく楽しんでくださいね。
待ち遠しいぜ、祇園祭!
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