モロッコ親善大使になりたい旅人のNamic(@739_nami)です。
世界で一番好きな旅先のモロッコへ通い続け、昨今はモロッコ深掘り期に入ってきており、田舎を攻めています。
とはいえ運転免許を取得して約20年、ほぼ運転していない万年ペーパードライバーにとって、田舎巡りはなかなか大変。
ということで私のようなペーパードライバー、海外での運転に抵抗のある方向けにモロッコの田舎の魅力と行きかたを紹介します。
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奇岩の絶景が見られると噂のタフロウトって一体どこ?
タフロウト、タルーダント、タガズート、タンジェ、テトゥアン、ティーズニートにティンジール。
モロッコの地名、特にタ行がややこしくて最初の頃はパニックでした。
そんなタ行の覚えられない都市名の一つがタフロウト。
モロッコ南部のアンチ・アトラス山脈の中心エリアにあり、標高1,200mのオアシスの町。
一番近い大都市が160km離れたアガディールでなかなか辺鄙なところにあります。
この辺鄙さゆえに観光客は少なく、自然とベルベルの伝統文化を思う存分満喫できる魅力的な都市なのです
今回はそんなモロッコの田舎町タフロウトの魅力と行きかたについて解説します!
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タフロウト周辺は絶景の宝庫!見どころ紹介
タフロウト中心部はとくに見どころがありません。
なのでタフロウトを拠点として日中は近隣の村を訪問したり、ハイキングに出掛けるような形になります。
夜も夜ごはんを食べる以外はとくにすることはないので、強制的に穏やかに過ごせます。
ヨーロッパ人観光客はキャンピングカーで町に来て郊外のキャンプサイトに滞在しているので、町中にはあまり観光客がいません。
アジア系観光客は皆無で、とても居心地がよかった
アイトマンスール | Ait Mansour
私がタフロウト行きを決めた理由のひとつがこの「Ait Mansour(アイトマンスール)峡谷」
モロッコ南部のアンチアトラス山脈の麓に位置する、まるで絵画のような美しいオアシスの峡谷。
この峡谷にはベルベル人の村が点在していて、椰子の木が生い茂る道をハイキングしながら美しい風景を見てまわることができます!
まるでジュラシックパークの世界観で、見事な自然景観と伝統的なベルベル文化が調和した魅力的な場所
タフロウトからは約30km離れているので、Ait Mansourまでは車で行きます。
峡谷の入り口で車を降り、こんな道をDouar Gdourtという村へ約1時間ハイキングします。
椰子の木が生い茂る道を抜けると、山肌に日干し煉瓦の家が密集するベルベル人の集落が点在する景色が広がります。
Douar Gdourtの村まで往復ハイキングで2~3時間。
ハイキングといっても車道を歩くので、時間がない人は車でも観光できます
奇岩にウェーブの山肌に沿って点在するベルベル人の村はとても美しく、すれ違う村人はみな民族衣装を着ているので、異国情緒レベルはマックスです。
この地域の女性は黒いメルファをまとっているのが特徴。
男性の服装は他のエリアと大差はなかったかな。
ナポレオンの帽子 | Le chapeau de Napoleon
タフロウト及び近郊はゴツゴツした奇岩が多いのですが、恐らく唯一名前が付けられている岩山。
タフロウト中心部から3km弱、車で約5分で行くことができます。
Google Mapには「Le chapeau de Napoleon」という名前で記載されていないので、「Finger Mountain」で検索を
ナポレオンの帽子がどんなものかわからなかったので、Google先生に聞いてみた。
・・・類似点を探す方が難しい。
帽子の縁の刺繍の色と岩の色が若干似ていないでもない。
ネーミングの由来について考え始めるとドツボにはまるやつ
タフロウトの中心部から近く、Ait Mansourの道中でもあるので、ナポレオンの帽子感はないですがタフロウトへ行ったら是非とも訪れてみてください。
岩繋がりで行くと、この近くに「Painted Rocks」という奇岩がペンキで塗られているスポットもあるらしい
ベルギーのアーティスト、ジャン・ヴェルメーンによって1970年代に描かれた鮮やかな色で塗装された巨大な岩が、観光名所になっているけども、私は全く興味がなかったのでスルー。
ウメナスト村 | Oumesnat
アメルン渓谷で一番美しいといわれているウメナスト村は、タフロウト中心部から約8kmのところにあります。
タフロウト中心部から自転車で行ける距離ですが、私は10kmハイキングの後で疲れていたので、車で行きました!
山肌と同化したようなベルベルスタイルの村。
時間がなさすぎて村の散策はできなかったけど、少し離れたところから見るとアイトマンスール峡谷の村々とはまた異なる雰囲気。
背景の岩山が高くゴツゴツしていてカッコいい。
モロッコはこういう岩山が多いからヨーロッパのロッククライマーたちの聖地になっているのだとか。
アダイ村 | Aday
タフロウトの中心部から約3kmにある可愛い赤いモスクがランドマークのAday村。
歩いても行けますが途中の道のりでひたすら椰子の木しかないゾーンがあったり、人も全然いないので心が折れる可能性あり。
自転車のレンタルがオススメ
Aday村は人が住んでいるはずなのにあまり遭遇せず、とても穏やかな村でした。
お庭のお花とパステルカラーの建物やドアがとても可愛かった!
タフロウト近郊を効率的にまわるには車をチャーター&自転車レンタル
私のようなペーパードライバーがAit Mansourへ行くには、車をチャーターする必要があります。
- タフロウトの街中にいるタクシードライバーに直接交渉
- 旅行会社で手配
私はタフロウトの街中にある旅行会社兼お土産屋さんで車をチャーターしました。
道を歩いていたおじさんを通してタクシードライバーに交渉してもらいましたが、そこまで安くなかったので旅行会社にお願いしました。
こちらの旅行会社では、アイトマンスールまでの往復+ウメナスト村までの往復の車チャーター、自転車のレンタル(当日時間無制限)込みで800ディルハム(約12,500円)でした。
確かアイトマンスールへの車のチャーターのみでも500~600ディルハムだった気が。自分の記憶に1ミリも確信は持てませんが。
アガディールからの日帰りタフロウトツアーと同じくらいの金額
チャーターなので、他に同乗する観光客を見つけられれば、頭割りで安くなるのですが、そもそも観光客が少なく、やっと見つけた欧米人のおじいちゃん二人を熱心に勧誘しましたが丁重にお断りされました。
ちょうど値段でごねているときにモロッコで旅行会社をやっているモロッコ人の友人から電話があり、高すぎひん?と確認したところ、一人やったらそんなもんやろ、と言われたのでベラボーな金額ではない模様
イングリッシュスピーキングドライバーと聞いていたのに英語NGな上に、翻訳アプリで「キスしてもいいですか?」と2回も聞いてくるやべえ奴だったので割高感が否めずでした。
てか翻訳アプリの女の人の音声で「キスしてもいいですか?」とかシュールすぎてワロタ。
ちなみにモロッコでこういう場面に出くわした際には毅然とした態度で、
ラ!
と返しましょう。
ラ=NOです。
帰国後も彼からは愛のメッセージがちょこちょこ届いていたのですが、徹底的にスルーしたので諦めてくれたようですw
運悪くイケてないドライバーに当たる可能性はありますが、オーナーのオジサン達はとても素敵な方々なので、私が利用した旅行会社をご紹介。
直訳すると「トゥアレグの家」
ちなみに、トゥアレグというのはベルベル系の遊牧民族で青いターバンと衣装を着用することから「青衣の民」として知られているらしい。かっけー!
確かにオジサン達、青いターバンやら青い服着てた。
私は宿泊していたホテルのオーナーに紹介してもらったのですが、この旅行社兼雑貨屋さんのオーナーは町中を徘徊して観光客に声を掛けているので、タフロウト滞在中に必ず出会えるハズ。
オーナーも兄弟のオジサンもとても気さくな方で、兄弟のオジサンにはカフェでミントティーをごちそうしてもらい楽しくお喋りさせていただき、とても楽しい時間を過ごすことができました。
それなのに名前を忘れて申し訳ございません・・・
タフロウトへレンタカーなしで辿り着く方法
長距離バス
タフロウトへはバス会社のCTMが長距離バスを1日1便のみ運行しています。
マラケシュからアガディール、ティーズニートを経由するルートである為、マラケシュからは約9時間、アガディールからは約5時間半かかります。
また、タフロウト着が夜、タフロウト発が早朝なので、最低でも2泊が必要です。
バスは時間に余裕があり予算重視の人にオススメ
マラケシュ⇔タフロウト(片道):215ディルハム(約3,300円)
アガディール⇔タフロウト(片道):80ディルハム(約1,300円)
ティーズニート⇔タフロウト(片道):40ディルハム(約600円)
マラケシュ→タフロウト
10:30 Marrakech
13:45 Agadir
14:35 Inzegane
14:55 Ait Melloul
16:15 Tiznit
17:25 Tighmi
17:45 Idaousmlal
17:50 Ait Ouafqa
19:15 Tafraout
タフロウト→マラケシュ
08:00 Tafraout
08:40 Ait Ouafqa
08:50 Idaousmlal
09:25 Tighmi
10:05 Tiznit
11:45 Ait Melloul
12:20 Inzegane
12:45 Agadir
16:50 Marrakech
タフロウトのCTMのオフィス前からバスに乗ります。
タフロウトの目抜き通りと思しき道沿いにドーンと大型バスが停まっているので、迷うことはまずないです。
私は出発当日にティーズニート行きのチケットと、トランクに荷物を預ける際に支払いが必要な5ディルハムを支払いて荷物タグをゲット。
バスは出発時はガラガラで途中で停車する村々から徐々にお客さんが乗車してきました。
アンチ・アトラス山脈を越えてティーズニートに抜けるのですが、アンチ・アトラス山脈にも村が点在していてここに住んでいる人たちがどんな生活をしているのか興味を掻き立てられるバス旅です。
山脈越えはカーブの連続なので、車酔いしやすい人は酔い止め必須
グランタクシー
私はアガディール国際空港からタフロウトへはグランタクシーで向い、タフロウトからは長距離バスでティーズニートへ移動しました!
アガディール国際空港→Inezgane(イズカ):ALSAバス
Inezgane(イズカ)→Tiznit(ティーズニート):グランタクシー
Tiznit(ティーズニート)→Tafraout(タフロウト):グランタクシー
※アガディール市内から行く場合は、アガディールからティーズニート行きのグランタクシーに乗ります※
そもそもグランタクシーってナニ?
モロッコには長距離の乗合タクシー(グランタクシー)と市内の乗合タクシー(プチタクシー)の2種類あって、日本のように捕まえたタクシーがどこでも行ってくれるわけではありません。
グランタクシーはワゴンタイプの車でプチタクシーはセダンやコンパクトカーが多く、都市により色が異なります。
都市間移動にはグランタクシーを利用し、長距離バスのように路線がおおまかに決められています。
街中のどこからでも乗れるという訳ではなく、それぞれの町にはグランタクシー乗り場があり、そこまで行き同じ行き先の人が5、6人集まったら出発します。
なのでマイナーな行き先やタイミングが合わないとなかなか出発できないということもあります。
急いでいて早く出発して欲しい時は、一人で5、6人分の運賃を支払うと申し出れば出発してくれます!
タフロウトへはアガディールやイズカからは直通のグランタクシーが出ていない為、ティーズニートで乗り換えが必要。
タクシーって高いんじゃないの?と思うけど、モロッコでタクシーは地元の人の足なので爆安です!
ALSAバス:アガディール国際空港→Inezgane(イズカ)
運賃:50ディルハム/距離:約12km/所要時間:約40分
グランタクシー:Inezgane(イズカ)→Tiznit(ティーズニート)
運賃:35ディルハム/距離:約90km/所要時間:1時間半
グランタクシー:Tiznit(ティーズニート)→Tafraout(タフロウト)
運賃:270ディルハム/距離:約110km/所要時間:約2時間
イズカからティーズニートまで100km弱走って約530円!!!
我が京都市から兵庫県の明石市に行くくらいの距離がタクシーで530円
その後、ティーズニート到着が20時半頃で他にタフロウト行き乗客がおらず、6人分の270ディルハムを払って乗せてもらいました。
余談ですが、この日リスボンからアガディールへ移動したのですが、搭乗直前にリスボン空港の国際線出発の乗客が全員出国審査と保安検査をやり直しとなり、リスボン発が大幅に遅延。
そのおかげで、20kgのバックパックを担いだアラフォーは疲れ切ってしまい、タクシーの助手席でヨダレを垂らしながら爆睡していました。
それを見かねたタクシーのオッチャンが、なんと途中で売店に寄って飲み物を買ってきてくれたのです。
そしてその翌日、タフロウトの町中を歩いていたら、全力で手を振ってくるオジサンがいて、私の後ろに知り合いでもいるのかと思って振り向いても誰もいない。
よーく見たら、昨日のタクシーのオッチャンでした。
このモロッコ人の底抜けの優しさとチャーミングさが私を虜にしてやまないんだよな。
もし他に乗客がいれば、45~55ディルハムなので、アガディール国際空港からタフロウトまで130~140ディルハム(2,000~2,200円)。
アガディールからの長距離バスに乗った場合と比べると費用は700~900円高いだけで所要時間は1時間以上短くなるので、時間に融通を利かしたい人は、グランタクシーがオススメ!
Inezganeのグランタクシー乗り場詳細
アガディール国際空港からタフロウトへ移動する際に、Inezganeという町でバスからグランタクシーに乗り換えるんですが、バスの乗降場所とグランタクシー乗り場が少し離れているので注意!
事前情報ゼロで若干途方に暮れましたが、通行人に聞いてなんとか辿り着けました~
多分マイナー都市で情報少なそうなので詳細を解説!
空港からのALSAのバスは、InezganeのSouk(市場)前のバス停に停まります。
ALSAのバスはアガディール空港からアガディール市内まで運行していてInezganeはその途中の町です。
空港からアガディールまでバスで約1時間かかるので、バス会社や空港のスタッフはみなタフロウトへ行くならInezganeで乗り換えたほうが良いと言ってました
空港から1つ目のバス停(MAP⑪)↓
このバス停からSouk側に道を渡り、Souk沿いを左に進みます。
すると大きな交差点があるので、真っすぐ交差点を渡ってから右に曲がると左手にグランタクシーが大量に停車しているグランタクシー乗り場に到着します!
行き先によって乗車場所が違うので、その辺にたむろしているドライバーのオジサン達に行き先を告げればどこへ行ったらよいか教えてくれます
ツアー
時間がない!という人は、滞在時間が短く自由度は下がりますが、アガディールからツアーもいくつか出ています。
ホテルへの送迎付きで個人では難しいタフロウトへも楽々アクセス!
おわりに
辺鄙なところにあるけども行く価値ありありなタフロウト!
私は2泊しかできなかったけど、次は2泊以上してがっつりハイキングしたい!と思ってます。
それくらい魅力が詰まった町なので、モロッコへ行く際には是非時間をたっぷりとって訪問してみてください!
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